籠の鳥

「放せ…‥放せよ……‥」

「やっとさっちゃんに触れられた。さっちゃんそんなにオジサンを避けなくてもいいだろう?さ♪オジサンが健康診断をしてやろう」

「いぃっ!いいっ!絶対いいっっ!!!」

手足をバタつかせて口を大きく開けているさやをひしひしとマオは抱き締めていた。

必死に逃れようと抵抗するが、その抵抗は全く意味を成していない。



さやは全力で拒否しまくっていた。

「まだまださっちゃんのことが調べて終えてないのさ♪家が直るまでの間、びっしりさっちゃんの資料を書かせてもらうよ」

「やめろ‥やめろやめろっ!!さやはこんな変態変人オカルト星人なんぞと1秒も共にいたくない!!!ざくや、ざくやぁ!!!!」

さやは隣にいたざくやを呼んだが、ざくやは諦め半分でいた。

「諦めろさや、そいつは傍から心理操作できる奴じゃないだろう?変態変人オカルト星人はさやが大好きなんだ。少しくらいいいだろ?」

「バカざくや!バカざくや!!人でなしいぃぃ!!!!!」

そう叫んで、僕達がさっきまでいた部屋に連れ去られた。



そして何も聞こえなくなる。

僕はさすがに冷や汗をかいた。


僕…もしかしたら凄い危険な奴に目をつけられたかもしれない…