籠の鳥

次に目を開けた時には、身体にまとわりつくようにコードが置いてあった。



どうやら何かされていたらしい…。

しかし既に終わったらしく、今は腕に何かが刺されている。



ざくやは眠る前までマオが座っていた椅子に居眠りをしていた。

ボーっとした視界の中で見ると、マオは離れた机に座って資料を整理している。



視線を感じたのかマオは気付いた。

笑ってこちらに歩いてくる。

「やぁまーくん。どこも痛くない?」

僕はムスッとしながら答えた。

「特にありませんけど、とりあえずこの腕に繋がってるものが気持ち悪いです」

「あはは」

マオは笑ってその器具を確認した。

異常がないことを確かめて僕に説明する。

「これはオジサンが国から取り寄せたテンテキというものだよ。痛みをあまり与えずに、長時間にかけて薬を体内に馴染ませるものさ。因みにこの周りにあるものもオジサンの国からだよ」