籠の鳥

後ろで平然と答えるざくや。



マオはまた近くの引き出しから、ある薬を出して僕に渡した。

水も一緒に渡す。

紙を広げると粉薬が何グラムかあった。

「飲むんだよ、一気にね」

僕は心配そうにざくやを見た。

ざくやも僕を見ていて頷く。

「俺がずっとここにいるから、変なことはさせない」

それから薬を見つめた。


まぁ…ざくやがいるんだし…薬飲むことも止めないし、大丈夫か。


僕はその薬を一気に水で流し込んだ。



独特の嫌な臭味があって、しばらくむせた。

「はいはい、まーくん大丈夫??横になれる??」

息が出来ず、意識がもうろうとする中、マオの言うことを無意識に聞いた。

横になると、突然眠気が襲う。


おかしいな…昨日しっかり眠ったはずなのに…


僕はついに目を閉じてしまった。



その様子をマオは見ていた。

「麻酔完了♪」