しかしフウは離さないどころかフォルコに1歩も近付かなかった。
息のないマオを抱きながら俯いたまま、フォルコとの距離を保っている。
「どうした、早く来い」と言うフォルコの周りを何かが包んだ。
モノではない。
だが肌が痛いほど感じるもの…
あいつ、この後に及んでまだ……!
だがフォルコは身動きが取れなかった。
異様なほどの殺気。
それがフォルコの神経に呼びかけていた。
"逃がさない"、と。
フウの姿が徐々に歪んでいく。
細い身体から黒い羽が裂けて出てくる。
マオの姿はその黒い羽毛に隠れた。
フウは完全な姿ではないまま小さな狐に襲いかかった。
Ⅱ
崩れている箇所が多く、人間の俺では渡れない場所があった。
「ざくや、乗れ」
そう言われて大きくなったさやの上に乗っかった。
それにこのままではつく前にダウンするとこだった。
息のないマオを抱きながら俯いたまま、フォルコとの距離を保っている。
「どうした、早く来い」と言うフォルコの周りを何かが包んだ。
モノではない。
だが肌が痛いほど感じるもの…
あいつ、この後に及んでまだ……!
だがフォルコは身動きが取れなかった。
異様なほどの殺気。
それがフォルコの神経に呼びかけていた。
"逃がさない"、と。
フウの姿が徐々に歪んでいく。
細い身体から黒い羽が裂けて出てくる。
マオの姿はその黒い羽毛に隠れた。
フウは完全な姿ではないまま小さな狐に襲いかかった。
Ⅱ
崩れている箇所が多く、人間の俺では渡れない場所があった。
「ざくや、乗れ」
そう言われて大きくなったさやの上に乗っかった。
それにこのままではつく前にダウンするとこだった。

