それからは二人静かに夜空を見上げていた。 俺はもやもやした気分を抱えたまま。 彼女に「綺麗だね」って笑ってほしい。 彼女の世界に色をつけて渡したい。 もっと、もっと、もっと 彼女と関わってみたい。 さっきみたいな薄っぺらい好奇心じゃなくて。 真剣に彼女と向き合ってみたい。 …自分の不甲斐なさに出会うとしても。 ふたり、花火の行方を見守った。 end.