最後の天使




「先輩、大丈夫でしたか…?彼女ですよね?」


「そんな餓鬼な奴じゃないから、大丈夫」




『女じゃないって嘘ついた癖に』
自分が自分に投げかける。

大丈夫、
美紀はそんなんじゃない…



「先輩、早く食べてくださいよ。料理は成功しましたから!」


「うん、ありがとう」



俺は食卓に並んだ
みそ汁を口に含んだ。

いつもとは違う味。

温かいみその味が
口いっぱいに広がった



「どうですか?濃いですか?」


「ううん、うまいよ。」



俺は
ご飯を手に持ち、
魚と一緒に口へかきこんだ。

山本は
少しの間うれしそうに
俺の食べっぷりを見ると、
自分もご飯を食べだした。



「そいや、スーツ以外の先輩初めてですね」


「そか?」


俺は口にいっぱいご飯を
食べながら、自分の服を見た。

よれよれの
グレーのTシャツ。
8分丈の青色ジャージ。

どう見てもみすぼらしい。



「いや、こんなのが初めてじゃなあ」


「全然、ラフな先輩なんかなかなか見れないですからね」