俺はそれを見届けると
少し眼のさめた目で
携帯を除いた。
“不在着信3件”
俺は着信履歴を見た。
“美紀”
“美紀”
“美紀”
俺はもう一度目をこすり、
一瞬にして不安な気持ちになった。
…美紀に何かが
あったのか?
俺は、
“発信”の文字を押した。
プルルルルルル…
すこし手に汗を握る。
『…はい』
「美紀?なんかあった?俺ごめん、寝てた…」
『ううん、あたしこそごめんね…あのね、聞いてほしいんだけど…』
「どしたの?」
『あたしさ…』
美紀がそう言いかけた時、
かぶって大きな声が聞こえた。
それは、
電話の向こう側ではなく
俺の横のキッチンからだった。
「あつっ!!」
「や、山本お前、大丈夫かよ…」
「あ、ごめんなさい…大丈夫です」
俺は山本の手首をにぎり、
みそ汁をこぼした手のひらに
冷たい水をかけた。

