最後の天使



「ありがと…」


「すいません、ほんとに…」


山本は
申し訳なさそうにうつむいた。

俺は
頭をポンとなでて、
救急箱を元あった場所に戻し、

冷凍庫から
アイスノンをだした。


あ…



急に
美紀のことを思い出した。


必死で
何も考える余裕もなかったけど


美紀は今、何してるだろう?



眠っているんだろうな…



俺は、
いくら後輩が
困っているからと、

家に
女を上げるなんて
いいのだろうか…?


まあ、
やましい気持ちは
少しもないから…


俺はそうなだめて、
山本に
アイスノンを渡した。


「冷やしとけよ」


「はい!」


山本は
冷たさに驚きながらも
目にあてがっていた。


「あのっ」


「ん?」


「すぐ、見つけますから」


「何を?」


「家、明日にも探しますから」