ん?
なんだ…
俺の口からは
鮮やかな
トマトジュースのような赤が
流れ出た。
「きゃああああっ」
山本は
泣き崩れて、
俺を抱きしめた。
いや、
痛いとか
辛いとかより、
驚きの方が多くて、
俺はさっきまで山本が握っていた荷物を
つかみ
反対の手には
山本の手を握って、
がむしゃらに走り
部屋から出た。
「おいっ!」
男が30秒ほどおくれて
追いかけてくる。
俺らは
そのまま走って
階段を駆け降り、
タクシーに転がるように乗った。
「早く出してください!さっきの家まで」
「は、はいっ」
後ろからは
ずっと
男が追いかけてきたが、
少しすると
体力をなくし、
倒れた。

