「よく言えたな」
俺は
山本の頭をなでた。
「はい…よかった…先輩がいなかったら…」
山本は
また少し
涙ぐんで
携帯を握りしめた。
「荷物まとめるって、どっかあてあるの?」
「あ…とっさにでちゃいました」
山本は
口をあんぐり開けた後
また不安な顔になった。
「どうしよう…でも言っちゃったし…」
「じゃあ、俺んちくる?部屋見つかるまで」
俺も
あてがないのに
とっさに
格好つけの言葉を
放った。
後先も
考えずに
今ばかりを考えて…
先のことなんか
未来なんか
後で
どうにでもなるんだと思って。

