倒れる私にもう一度、平手がとんでくる。 助けて・・・! 目を思いきり瞑る。 頭に浮かんだ翔。 あの横顔が、私の頭をよぎる。 何秒か経っても私に更なる痛みはこない。 目を開けてみる。 私の前にいたのは翔だった。 さっきまで震えていなかった体全身が左右に揺れる。 翔の頬は赤く腫れていた。 「醜いね、あんた」 河津先生を睨みつけて翔はいった。