茉莉にそう何度も何度も言う。 迷惑をかけたくない。 私の情けなさを知られたくない。 「裕子、あたしがいてあげようか?」 茉莉のぬくもりが少しずつ私の体を溶かしていく。 私は小さく首を振った。 勇気を持って望まなきゃいけない。 私を守れるのは自分だけなんだから。 そう言い聞かせる。 私は、立ち上がって茉莉をみた。 「HR始まっちゃう、行こっ」 笑う私。 茉莉の顔は悲しそうだった。