強く発された声は、私の心を大きくゆすった。 ばきっという効果音の後に、金髪男は地面に倒れ込んだ。 その男の目には恐怖が浮かんでいる。 「た・・助けて・・」 後ずさりしながら、そう懇願する。 そんな男に、強く拳をつくった彼は震えた声で低く呟いた。 「もう・・近づくんじゃねぇー・・・」 はいっと間抜けな声を発して、転がるようにどこかに消えてしまった。 くるっとこっちを向いた彼に、私ははっとして顔を下げた。 「どうして・・?」 最悪・・私助けてもらったのに・・。 何でこんなのだろう・・。