愛してるを心から






向かってきていた拳は、私の頬に当たることは無く寸でのところで止められていた。




「お前、何してんだよ」




低くドスの聞いたような声。



「あ?関係ねぇーだろ?」



嘲笑うように鼻で笑って、金髪男はもう片方で殴りかかってきた。



危ない!




恐怖で声を口に出せず、私は心の中で叫んだ。





バキッという音がはっきりと聞こえた。


ぐらっと揺れた彼。



私は声を失った。


「・・・関係・・あんだよ」


そう呟いた彼。


痛々しそうに口元には、血がにじんでいる。




「は?」



金髪男は手応えを感じたといったように余裕そうな表情を浮かべて、強く聞き返した。




「裕子は・・お前みたいな奴にはやんねぇーよ!!」