カーテンの閉まる音が聞こえる。 そして、カーテン越しに聞こえる声が2つ。 「先生、裕・・若池さんは?」 「予想以上に熱があるから、今日はもう帰る事になるかな」 「そうですか、あの。・・・入っても大丈夫ですか?」 私の聴覚がだんだんと麻痺していく。 言葉が聞こえなくなったりを繰り返す。 「風邪がうつるからやめといたほうがいいと思うけど・・・。」 最後にその声だけ聞こえ、私の意識は途切れた。