もう、翔の心荒らさないから。 せめて、最後に翔の気持ち聞かせて 「俺には、もう思いつかない・・・・」 私の質問に翔は顔を少しあげた後、また顔を伏せていった。 「・・・そっか」 虚しく響く私の声。 不思議・・・。 悲しいのに、泣けないよ。 悲しいのに、笑っちゃってるよ。 自然に笑ってる私が、なんだか恐い。 風で少し冷えた私の体に、温もりが届く。 「裕子・・・裕子」