私は、伏せていた顔を上げ、もやがかかった様な目のまま、外をみた。 青く、どこまでも青く広がる空。 その中を、プカプカと浮かぶ白い雲。 自由な雲が羨ましい。 そう思っても、私は人間。 必ずどこかで、縛られてしまう。 線を引かれ、通れないと言われてしまう。 こんな、自由のない世界が私は嫌い。 「人間なんてやだ・・・」 呟く私。 それと同時に、ガラッと扉が開いた。 驚きながら、扉のほうをみると翔くんが立っていた。