「あ、久しぶり」 電話から聞こえてくる実の声は、どことなく楽しそう。 彼氏と何かいいことがあったんだろうか? 私の想像は膨らむ。 「久しぶり、なんか良い事あったの?」 つい聞いてしまった。 電話の向こうでは実の笑い声が聞こえた。 「うん、良い事」 「何~?教えてー」 「あとでね!裕子、一緒に夏休みの宿題片付けよう?」 これは、思ってもないチャンスだ。