お母さんは私を抱き寄せた。 「ごめんね、ごめんね、気づかなくてごめんね」 ずっと謝り続けたお母さん。 ずっと、ずっと。 きっと、今も謝り続けてる。 謝っても戻ってこないのにね 良兄はもう・・・戻ってこない。 ・・・後で聞いた。 何か話し出した良兄を丁度前を通ろうとしていたトラックに向かって、結城が突き飛ばしたんだという事実を。 悲しみにまみれた真実を・・・。 ―――――――― ―――――