お母さんが来た時には、良兄はもう生きてはいなかった。 ねぇ? どうして、死んじゃったの? 心の中で、何度もそういう。 声に出そうとしても、声にならなかった。 涙が溢れて、感情を押し殺すだけで精一杯だった。 「お母さん、良兄。死んじゃった」 動かないよ? 笑ってくれないよ? 大丈夫って、言ってくれないよ・・・?