寝ついてしばらくして
携帯が鳴った。


「…なんだ…」
時計は12時を回っている


「こんな時間に……」

俺は腹をたてながら
携帯をスライドさせた。



「・・・・・・」



「あ…あの…和人?」

聞き覚えのある声


俺はそばで寝ている
ピンキーを起こさないように
はやる声を殺して
起き上がった。


「今から…会いたいの……」
アンリの声はもう
涙声だった。



「会いたいって……」



「こっちに来てる。
また同じホテルにいるの……
会いにきて……」


声に嗚咽が交っている。



「わかったよ・・・・・
まってろ・・・・」



ピンキーに書き置きした。


『ちょっと出てくる。
朝まで帰ると思うけど
用意しておけよ~』


ピンキーは興奮して
寝たばかりのようで
寝息を背にして
俺は部屋を出た。