文系男子。



…俺は何て答えたんだっけ?


気がつくと、木刀を左手に持って田原のバイクに跨っていた。


あれ、木刀なんかで銃に立ち向かえるんだろうか。


思った事が口に出てたらしく、田原は話し始めた。

「此処は日本だよ。だから全員が全員、拳銃を持ってる訳じゃない」

あー、そうか。

「持っててもナイフぐらい」

「んーと…………それ十分危険な気がす…んえッ!?」

田原が雑に方向を傾けた。


…こんなで真朱が傾く訳ナイだろ。


心の何処かで囁く声がする。


知ってるよ。ンなこと。


でもそれより何より


真朱には笑ってて欲しいから。