[竹之内]
「…困ったコトになったねえ」
ふう、と息を吐いて、岡田は俺らを見つめる。
「電話の相手、誰だと思う?」
岡田が松葉に問う。
「…多分、ジョーヴェ」
誰だそれ。
「頭のイカれた犯罪者だよ」
松葉が溜息と共に吐き出した。
「…俺の元同僚だ」
「…え、」
「もう 違うけどな」
松葉は、手を組んで、その上に顎を乗せた。
岡田が椅子に寄りかかった。
「竹之内」
「…え?」
「女、助けに行くぞ」
俺の大嫌いな松葉は、立ち上がり、俺の頭をぐしゃぐしゃと撫で、皆に言ってくるわと部屋を出て行った。
残された俺は、岡田を見た。
睨みつけてたかもしれない。
「…なあに?」
「ヤクザは、嫌いなんだ」
「それってーーーー」
その先の言葉はもうどうでも良い。
俺は真朱を助ける。


