「…何でそんな機嫌が良いんだ?」

「いーえ?べつにー」

鼻歌でも歌う様に答えれば、竹之内の眉間にシワがよる。

「…男でも出来たか?」

「まあソンナトコ」

のおち先生(こう呼ぶことにした)に会うのは明後日の土曜日。

「…そうかよ……」

ため息を吐く竹之内はどうやら疲れている様だ。

「どうしました?」

「最近仕事が忙しくて…ゆっくり休めやしない」

薄らとクマを蓄え、頬も痩けている気がする。


「…だから、何の仕事してるんですか」


「…だから、正義のヒーローなんだって」