「…ジョーヴェ」 「………ん」 「何でそんなあたしに構うの」 「気に入ってるから」 「なにそれ」 真朱が僅かに笑った気がした。 「こんな伊達男に気に入られたんだから、シャンとしろよ」 「だあから……もういいよ」 真朱はジイシキカジョー、と呟く。 俺も溜息と共に呟いた。 「…タケノウチは良いよなあ」 「え?なんで?」 「こんな良い子に好かれて」 「………」 「タケノウチは何してる人?」 「今は多分仕事してないけど、ケータイ小説の、作家」 「ワオ、…ジャンルは?」 「恋愛」 「……ふ」