「…い……やめ、」
必死にジョーヴェの胸を押すけど、何だこの人。
なんかすごい力が強いんですけど…!?
どんだけしたいの!
と言ってやろうと思ったけど、ジョーヴェと視線を合わせた瞬間、動けなくなった。
「キスぐらい減るもんじゃねえし…良くないの?」
「減る!」
怒鳴ると、
「ジョーヴェ、邪魔」
マルテがあたしとジョーヴェの間に割って入る。
「…Faccia a culo……」
ジョーヴェがぼそりと言った。
「Va cagare.」
マルテはそれに答え、手を追い払うようにヒラヒラさせた。
ジョーヴェはその手を押しのけると、胡座を掻いて頬杖をついた。


