クラウ・ソラスの輝き

 人間の胎内を介さず人を造り出そうという試みが国家機密で行われた。

 ほぼ全ての人種のDNAが集められ分裂、合成、結合の結果、ベリルは生まれた。

『実験No.6666。俗称キメラ』

 研究チームのリーダーであったベルハース教授は幼かったベリルにそれを伝え、彼はそれを素直に受け入れた。

 己の境遇が不幸だと思うほど、彼は貶(さげす)まれて育てられてはいなかったのだ。

 ベリル自身はあまり感情を表さないながらも、注がれる愛情はしっかりと受け止めていた。

 そんな彼が、何故ここに傭兵としていられるのか──?

 それはベリルが十五歳のとき、施設が何者かの手によって襲撃を受けたためだ。