クラウ・ソラスの輝き

「君が来てくれてミーナは元の表情を取り戻した」

 その言葉にベリルは目を細め、手に持つグラスに注がれている琥珀色の液体に視線を揺らし小さく笑った。

「ダグラスのおかげだろう」

 同じ年代のダグラスがいたからこそ、少女は緊張感を解きほぐした。

「おお、あの子は成長したらさぞ聡明になるだろう。どうだね? ミーナの婿に」

「はっはっはっ」

 乾いた笑みで返す。

「君もまだ若いのだから恋人の一人くらいはいるだろう」

 ベリルはそれに少し困った表情を浮かべた。