クラウ・ソラスの輝き

 順序よく運ばれてくる料理にミーナは笑顔を浮かべる。

 日本では間違われがちだが、ナイフやフォークはフランス料理では外側から使っていく。

 日本の洋食における食べ方はイギリス方式が広く伝わっている。

 しばらくして色とりどりの洗練された料理が運ばれ、それぞれに舌鼓を打つ。

 そして最も驚かされたのはベリルの食事だろう。

 その上品な身のこなしは容姿も相まって本当に傭兵なのかと疑われるほどだ。

「君は本当に傭兵かね?」

 楽しい会食も終わり、店を出たモリスが発する。

 ベリルはそれに苦笑いを返した。

「ニールという少年とはよく話しを?」

 ベリルは家路へ向かう車内でミーナに問いかけた。