──次の日、ずっと家にこもりきりも良くないという事で、フランス料理店に行く事になった。 ベリルはサングラスをかけ、いつもの軽装ではなく、ややフォーマルな恰好をしている。 ダグラスも同様にカジュアルなものではない。 モリスは濃いグレーのスーツを着こなし、リサとミーナはエレガントなドレスに身を包み鮮やかなスカーフを肩に羽織った。 「わお、いいね」 十五歳の少女がとても大人びて見えてダグラスは口笛を鳴らした。 車までの短い距離だが、ベリルとダグラスや他の警護も周りを警戒する。