僕はベリルに憧れている。

 全ての物を、人を活かす武器と成せる力を持つベリルに少しでも近づきたい。

 自分が傭兵になることを本当は快く思っていないのも知っている。

 傷つけ合うやくざな世界に盟友の子供を投げ込みたくない気持ちも解る。

 ベリルは傭兵の中でも特殊な方だから稼ぎはあんまり無いし。

 無駄な事だと言う人もいる。

 けど、そんな言葉にも揺るがないのは凄い事だと思う。

 だからだろうか、個人のスポンサーは結構いるらしい。

 まさに継続は力だ。

 追いつきたいけど追いつけない──その大きな背中を僕はずっと見つめていくんだろう。

 目指すものは大きすぎるけど、それも悪くないと思う。