これでは折角、歓迎会を考えたミーナのテンションが一番低くなってしまう。

 なまじベリルが料理上手いのがいけないんだ。

 とにかくミーナをどう励ませばいいのかダグラスは思案した。

「あ! そうだ。何か教えて欲しい料理とかない? ベリル教え方上手いから教わるといいよ」

 これは逆にベリルを利用して元気づければいいのだ。

 若干のオーバーリアクションだがミーナのためだ仕方ない。

「え? オレンジムースが上手く出来ないけど」

「じゃあ連れてくるね。他の料理は隠しておいて」

 ミーナはパタパタと遠ざかっていくダグラスの後ろ姿を見送り、ローストチキンや他の料理を隠した。