クラウ・ソラスの輝き

 ダグラスもそう成れるようにとベリルの背中を追いかけていく。

 永遠に輝き続ける光の剣に手を伸ばす。

 どれが善か悪かなんて、俺には解らない。

 だから、自らの信じるものに従う他は無いんだ。

 戦いは人の心を無惨に砕く。

 その中で、正気を保っていられるようにするのは至難の業だ。

 例え砕かれた者がいたとしても、それを責める事は出来ない。

「ダグ」

 呼ばれてハッとした。

「行くぞ」

「うん」

 頷いて街を見下ろす。

 人々の営みが、なんだか目にしみた。

「彼らを守れるのなら、俺も上出来じゃないか」

 口の中で発し、ベリルを追いかける。