考える頭があるのなら、思考を巡らせろ。

 枝分かれした思考の先に、何かが見えてくるかもしれない。

 一人でも多く、ベリルの意志を継ぐ者が増えたなら、それは決して無駄なんかじゃない。

 諦めたらそこで終わりじゃないか。

 俺はそんなのまっぴらだ。

 最後の最後まであがき続けたい。

 もちろん、ベリルには恥ずかしくてそんなこと言えない。

 薄々は感づかれている気がするけれど、知らない振りをしておくことにする。