クラウ・ソラスの輝き

「うそだ……」

「よう、ベリル」

「喋らないで!」

 動揺しているダグラスを一瞥し、ローランドは構わず続けた。

「すまなかったな……。あんたと対立することが、奴らに信頼される、一番の早道だったんだ」

 それに無言で応えるベリルに同じく笑みを返して再びダグラスを一瞥する。

「無鉄砲な、ガキの世話ってのは、大変だな」

 涙を浮かべて覗き込むダグラスの頭に乱暴に手を置き、喉に詰まる血で咳き込みながらも口角をつり上げる。

「気にすんな」

 ぱたりと音を立て、するりと手が滑り落ちた。

 横たわるローランドは動かなくなる。

「──っ!?」

 ダグラスは目の前が真っ白になった。