クラウ・ソラスの輝き

「グゥ──!?」

「アレン!」

 ノリスは撃たれた仲間に駆け寄りヘッドセットを指で押さえた。

「ベリル、アレンが撃たれた!」

<西門へ>

 指示を聞き、仲間の一人にアレンを連れて西門に行くように促す。

 そして、状況を再確認するために周囲を見回した。



 ──ベリルは、門の近くにあるプレハブ前で様子を窺っていた。

 全体を見渡す事は出来ないが、伝わってくる空気を探り、ある程度までの把握を試みる。

 しばらくすれば乱戦となるだろう。

 相手に統率性はなく散り散りとなり、ところ構わず撃ちまくってくる事が予想される。

 乱戦なれど、チームごとにまとまっているこちらに武がある。

 しかし、問題は工場内への侵入だ。

 相手は籠城(ろうじょう)覚悟だろう。

 ベリルはそれを踏まえ、聞こえてくる銃声と声で相手の数を大体で計る。