「……」

 決行の時間まであと数分たらず……。

 ダグラスは緊張気味に腕時計を見つめた。

 張り詰めた空気が辺りを満たしていく。

 ワイトたちはライフルを手にし、門に駆け込む準備をした。

 ベリルはいつものように落ち着いた素振りで腕時計を見やり、秒針が真上に来るのを待つ。

「アタックスタート」

 耳に伝わる指示に仲間たちは一斉に走り出した──