炭酸の弾ける刺激が喉に痛いほどだが、疲れが飛んでいくようだった。

「プハーッ! すっきりした」

 ぐいと手の甲で口を拭う。

 ベリルはそれを見やり、再び車に乗り込んだ。

 最後に残したダグラスと自分の分のヘッドセットを調整するためだ。

 ベリルのヘッドセットは他と少し異なり、総指揮を行うためボタンの数が多い。

 ボタンの組み合わせによっても色々とあるようで、ダグラスには全てを把握出来なかった。

 今回のヘッドセットにも三つのボタンが付いている。