クラウ・ソラスの輝き

 自分に何が出来るのか、俺は何をしなければならないのか──それを見極めることが大事なんだ。

「ダグ」

「なに?」

「調整を手伝ってくれないか」

 手にしているヘッドセットを示す。

 今日はここで夜を明かし、早朝に最終確認をしてカトに向かう。

 決行は午前十時とした。

 他の仲間も寝る準備に入っていた。

 銃の手入れをしている者や、寝る前の軽い運動をしている者と皆、それぞれに時間を潰している。

 ダグラスは後部座席、ベリルは運転席で大量のヘッドセットの調整を行う。

 仲間が多いだけに調整作業にも時間がかかりダグラスはげんなりした。

 ベリルはそんなダグラスを一瞥して小さく笑う。

「ちまちました作業ねぇ」

 ピックアップトラックの中で作業をしているベリルたちを、スーザンが窓からのぞき込む。