「ハアイ」

「なんでここに!?」

 明るく手を振るスーザンに驚いて声をあげた。

「決まってるでしょ、敵を叩くためよ」

「それだけか」

 スーザンはエメラルドの瞳を見つめ、観念したように苦笑いを浮かべる。

「もちろん、あなたの力も見定めるためよ。解るでしょ」

 当然のような顔をして肩をすくめベリルに挑戦的な目を向けた。

 その表情から少し緊張している事が窺える。

 この傭兵に隠しきれるものなど、なに一つとして無いことを充分に理解しているとはいえ、見透かすような目にはやはり緊張は拭えない。