クラウ・ソラスの輝き

「ベリル!」

 手を上げてレンガと漆喰(しっくい)で塗り固められた大きな建物から飛び出すと、勢いよく向かってきたピックアップトラックはダグラスの前で音を立てて止まる。

 急いでドアを開け転がるように乗り込むとドアが閉まるのも待たず車はエンジンを全開にした。

「ふわ~、疲れた」

「休学届けは出せたか」

「うん、バッチリ」

 運転席のベリルに親指を立てて白い歯を見せる。

 経済的にも防衛的にも周りから切り崩され牙城に迫るベリルに焦った敵は、数日ほど前に直接攻撃をしかけてきた。

 もちろん、その情報は事前にベリルに漏れていた。