クラウ・ソラスの輝き

「──っ」

 痛みに少し唸りをあげる。

 あのまま放っておいても内部に突き刺さっている部分はベリルの細胞に変換されて無くなるのだが、今回は無くなる前に取り出さなくてはならない。

「あった」

 ダグラスは空洞になっている軸をのぞき込み、中にあった紙切れを取り出す。

 そこには不規則に並べられた記号が書かれていた。

「はい」

 怪我の回復を待っているベリルに手渡す。

 ベリルはそれをしばらく見つめたあと、ライターを手に取り火を付けた。

 焦げた紙切れを握りつぶし風に散らせる。

「撤収だ」

 立ち上がり、休憩していた仲間たちに作戦の終了を示す。