クラウ・ソラスの輝き

 ベリルは不可抗力で不死になったらしいけど、死なない体じゃなく死ねない体になるのは勘弁したい。

 それで正常な意識を保っていられるのはベリルくらいだと思う。

 中世やそこらの時代ならともかく、この情報社会では住みづらいことこのうえもない。

 山奥に引きこもりで仙人みたいな生活なんてしたくもないし。

 眠いけれど目が覚めてしまったダグラスは、長い溜息を吐き出しながら冷蔵庫から牛乳を取り出してグラスに注ぐ。

 一気に喉に流し込み、口元をぐいと手の甲で拭って二杯目を注いだ。

 今日は学校は休みだ。

 それを考慮してか、ベリルは自由につまめるサンドイッチを作っていた。