「すぐに追い越しちゃうね」

 嬉しそうに発するが、ここのところ急激な成長で関節の痛みが激しい。

 ベリルは、当分はきつめのトレーニングは避けるようにと指示をした。

 夕飯時にもダグラスの質問は止まらず、それは遅くまで続いた。



 ──次の日、案の定ダグラスは寝不足で目をこすりながらリビングに降りてくる。

「おはよ~……」

「おはよう」

 疲れの残る様子のダグラスとは違い、ベリルはいつも通りに朝食を準備し終えソファに腰掛けてコーヒーを傾けていた。

 こういう時だけはベリルの不死が羨ましく思える。

 しかし、「不死にしてやろうか」と誰かがもちかけても当然、「NO」と僕は答えるだろう。