──朝、
「いってきまーす! ちゃんと留守番してるから安心して」
ダグラスは昨夜、色々と考えていたせいか若干の寝不足にあくびをしながら家を出る。
「してなければケツを叩く」
見送りの言葉に「うげ~……」と顔を歪めて通学バスに駆け込む。
ベリルはダグラスを見送ったあと、黒いバッグを肩にかけピックアップトラックに乗り込んだ。
今回、叩く組織は『シャイニー・ブレイド』の最下層に位置する集団だ。
ここを叩いたとしても、大元の組織にはたどり着かないようになっている。
しかし、製造場所を一つを潰す事で多少なりとも奴らに痛手を負わせる事は出来るだろう。
地道な作業だが、やらないよりはましだ。



