クラウ・ソラスの輝き

「ベリルです。こっちがダグラス」

「あ、ああ。リサよ、入って」

 我に返った女性は握手を交わし家の中に二人を促した。

 整頓された室内がベリルたちを迎え、どうぞとリビングのソファを示される。

 ベリルが室内を見回すと、暗めのスーツを着た一人のガードと目が合う。

 襟元にある小さなバッジは、護衛専門の会社のものだ。

 リビングに一人という事は外に二人ほどかと視線を外しながら推測する。

 基本的な人数だろう。

 ベリルを呼んだのは脅迫状の件でガードだけでなく、娘に専属の護衛を雇いたいという事だろう。

 普通のガードでは娘が怖がるので、違ったイメージの人間をと要請があったのだとか。

 確かにベリルなら傭兵の方でもそのイメージとはほど遠い。