「随分、綺麗にされてらっしゃるのね」

 思っていたイメージと違っていたためレイチェルは拍子抜けしていた。

 いえ、イメージ通りといえばイメージ通りなんだけど、見た目と同じで実に綺麗な──って、そうじゃなくて!

 傭兵をしているというから家は散らかっているかもしれない。

 でもでも、そんなギャップも魅力的よね。

 ──などと考えた自分に少し情けなさを感じた。

「こ、恋人とか、いらっしゃるの?」

 恋人くらいいてもおかしくないものね、覚悟は出来てる。

 と自分を慰めながら訊いてみる。