クラウ・ソラスの輝き

帰路の途中、二人は買ったジュースを飲みながらとりとめもない話をし家に到着した。

「若い!?」

「ようこそ」

「ハリーだよ」

 紹介されて握手を交わすも、あまりの予想外な容姿に開いた口がふさがらない。

 傭兵だと言うからどんな大柄な男かと思っていたら、言われなければ傭兵だなんて絶対に解らない。

「こっち」

 ダグラスは未だに呆けているハリーをリビングに促した。

 リビングとダイニングルームは続きになっている。ベリルはそのままキッチンに向かい、冷蔵庫から飲み物とケーキを取り出した。

「えーと、お父さんの名前はなんて言うんだっけ?」

「スロウン」

 ダグラスはおやつが待ちきれずにうわの空で答えた。

「あ、どうも」

 上品な物腰でリビングテーブルにグラスとケーキが置かれて思わず恐縮する。

 ベリルか、なるほどねとエメラルドのような瞳を見やる。