クラウ・ソラスの輝き


 ──次の日、三者面談での席でレイチェルは目の前の青年に固まっていた。

 誰もいなくなった教室で三人は互いに顔を合わせる。

「養父のスロウンです」

 ダグラスはベリルを示して紹介した。

「いつもダグラスが世話になっています」

 とりあえず初対面だし女性だしという事でベリルの口調はやや丁寧だ。

「あっ! いいえっ! こちらこそ」

 握手を交わす手が震えている。ダグラスはおかしくて仕方がなかった。

「そ、それでですね」

 席に着き、エメラルドの瞳に見つめられて次の言葉が出てこない。

 まさか、こんなに若くて見目麗しい人が養父だなんてと予想外の出来事に頭が回らない。