「どういうこと?」

「さてね」

 ナイフを受け取りながら何かを含んでいるように小さく笑んだ。

 普通にネット検索をすれば出てくる名前ではある。

 何かのサークルだったり、ゲームだったり。

 だが、それだけではない事をベリルは知っていた。

「んで、何が出てきたの?」

「麻薬シンジケート」

「また……?」

 少年はげんなりして肩を落とした。

 ついさっきも麻薬組織の下っ端を叩いたところだというのに、よくもまあ次々と出てくるもんだと呆れる。

「あれが関係ないとは思えん」

 あんな風にローランドが現れた事は今までなかった。

 それを考えれば、「シャーク・メナス」と何らかのつながりがあるのだと推測出来る。